女教師Aの小部屋R

あちこち行ったり観たり食べたり

ブランド名はどんな言語の人も発音できる名前であるべき『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン』

ピエール・カルダンといえば肩パット、と思いながらみにいったのですが、そんなことよりもグローバルな展開を狙ってやっているデザイナーであることを思い知らされるドキュメンタリーでした。
最初の方でタイトルにつけた内容の話をするんですが、マジで大事だよねきいてるか某ヨガウェアのCEO!という気持ち。
colorful-cardin.com

お兄ちゃん教で僕は強くなる…のか?『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』

いやーすごいですね鬼滅。たまたま初日に時間があって、丁度いい時間なのが鬼滅かスパイの妻でどうせなら祭りにのるかってことでこちらに。ちなみにMOVIX柏の葉でみたんですけどでかいスクリーンがほぼ満席でした。

 

マンガもアニメも見てないまま映画をいきなり、というパターンだったのですが話は分かりやすく、映像はなるほどufotableだなって感じのグネグネさで、敵役の鬼は平川さんが声をあてていたのであいかわらずいいクズっぷりで…という感じで面白かったです。

が、ちょっとネタばれかもしれないんですけど丹治郎の心象風景がクリーンすぎて気持ち悪くてジャンプの主人公のダメなところを抜いてキレイキレイにするとこうなるのかな…?みたいな印象がぬぐえなくて、あと他のキャラも自分が長男だから!お兄ちゃんだから!を支えにしすぎているのもそんなに新しくないというか古さが一周めぐって新しい、みたいな感じなのかなという印象でした。

そんなわけで面白かったんですけど、見てきたすぐあとにもくりでちょろっと話した人が「丹治郎は長子の心を殺してくるよね」て言ってて、ああーそれなーみたいな盛り上がりがあったのが興味深かったです。

蒼井優が神戸の洋館で若奥様然と暮らしてるだけで間違いない『スパイの妻』

黒澤清監督の映画でーベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞しててーみたいな能書きをかいてもいいんですけど、蒼井優が1940年代の神戸ファッションでスクリーンに映るだけで間違いないよねみるべきだよね!ということでみてきました。あと前回みた『旅のおわり世界のはじまり』もそうだったんだけど黒澤清監督のヒロイン選びは好きなんだと思ういやそんな語るほどみてないんだけど。太平洋戦争前で世間がきな臭くなってきた時期ではあるんだけど、現代の日本とあんまり変わらないですよね?みたいなこともちらほらありつつ、高橋一生演じる夫と蒼井優演じる妻がいまいちかみ合ってないのもちょっと面白かったです。優作はあくまで一人の人間として行動しているのに聡子は最初から最後まで夫婦として行動するんだよね。

しかし聡子が憲兵隊に連れていかれるあたりでオチがみえたのでなるほどーおみごとーまってましたー!みたいな気分になり、これは洋服をきた時代劇なのではないかなみたいな感じになりました。

終始洋服姿で登場する聡子が、自分の意志で行動しはじめるシーンだけ羽織姿の銘仙なのもちょっと面白いなという印象。 

真綿が敷き詰められた部屋にとじこめられる『82年生まれ、キム・ジヨン』

原作はだいぶ前に一度読みました。

82年生まれ、キム・ジヨン

82年生まれ、キム・ジヨン

なんかこう…真綿で首を絞められるどころか真綿が敷き詰められた部屋に閉じ込められる感じがすごいある上に、そのラストは安易では!?みたいな。
うーん?て思ったのは小説はケース報告という形でかいてあるので三人称かつジヨンの視点だったのが、映画だと夫であるデヒョンの行動が前に出てきちゃうのが「なぜお前が泣く?」て印象を強めてしまってですね…まあ学生にはすすめたいけどできれば原作も読んでといいたい感じになってしまう。

僕の考える最萌BL『マティアス&マキシム』

テネットかミッド90'sかこれか、て3択でみてきました。TLでプロモーションが一瞬炎上していたのと、にもかかわらずTLの映画みる人たちがわりと推していたので。

話としては幼馴染の二人がひょんなことからキスをすることになり(友達の妹が撮る映画に付き合わされてやむなく的な)あれ実は友だちだと思っていたけどちょっと違うんじゃない?でもこれを先に進めていいわけ?みたいな例のあれです。私この映画観終わった後むっちゃ文句言ってたんですけど、映画好きの人に「あれはドラン監督の監督による監督のためのBLです」というような解説されて、な、なるほどーーー!?て思いました。いや文句はあるけど。それってオナニーじゃないすか…。ていうかマティアスがめっちゃクソいな!?て思ってるんですけど、あれはそういうクソなイケメンに振り回されたい的な…えええーいやまあフィクションの中でそういう目にあう分にはさああああ(以下自粛)

というわけで『君の名前で僕をよんで』以来のノットフォーミー映画でした。いやいいんですけど。BLだと思ってみればアリだけどそもそも私はメンズにそんなに萌えがないわけだし。

『Fate/stay night Heaven's Feel』最終章

とりま2章までみたわけだしみておくか的な。
セイバーを煽ってくるライダーかっこいい(待て)
アニメの作画としてはこの上なく贅沢なんだと思うんですが、花見にその靴はないだろうよ桜…て思ってしまって最後すーっとさめて終了しました。つらい。いやそもそものゲームの出自を考えればそんなトンチキなことはありえるんだけどいやしかし…

オリジナル要素のドヤ感にいらっとする実写化『はぐれアイドル地獄変』

世の中の面白いものには「堂々と好きだと公言できるし人に勧めまくれる面白いもの」と「ちょっと声高には好きだと言いにくいけど仲間内でヒソヒソと面白いよねーと語るもの」がありますよね。高遠るい『はぐれアイドル地獄変』はまさに後者のマンガでその中でもぶっちぎりに面白くて、今一番新刊を楽しみにしているマンガです。表紙絵から察する内容に加えて本格的な格闘マンガの要素が盛られているのと、グラビアアイドルとかAVをネタとして扱う時にありがちな悪ノリがないのでそういうところのバランス感覚が良い人なんだろうなと思って読んでいるのです。

www.nihonbungeisha.co.jp

というわけで実写映画になるというニュースが主演:南風原美空役の橋本梨奈さんの写真と共に流れてきたときは完全に乳神様*1…!(ただし身長は除く)て思ったんですよ。正直当たり役です。映画の脚本的には1巻の百人組手と4巻・5巻の池崎医師のエピソードアレンジという構成で前半はテレビの女性ディレクターが美空に密着取材をしている風の撮り方で後半はアクション映画っぽい、というのは面白いのです。

が。あちこちに映画オリジナル要素のえっとそれいります…?ていうところがあってですね。うわーきもちわるーいて感じなのと、豪島セーラ役の人がいやなぜそうした…みたいな感じだったので、レディースデーでみるならまあありかな…くらいな評価です。前半のドキュメンタリーを撮っているディレクターがネットでいうところのツイフェミっぽいかかれ方で、元ネタになっている牧原みどり(元着エログラドル、元AV女優、現在は撮る側でエロの鬼)からあり得ない改変なのがもにゃっとするのと、豪島セーラ役の人の殺陣がテンポ悪すぎて格闘やってる人に見えない&映画オリジナルのセリフがちょっとその意図がよくわからんですね…みたいな感じだったので。身長的にもカレン役の人と逆の方が良かったんじゃないかなあああとただの観客としては思いました。美空の原作設定の身長は無理としても、中の人の身長的に美空よりもセーラがだいぶ身長高いのおかしくないすかみたいな。
原作のみどりはこういう。これをどうやったらフェミニストかぶれ(悪意)の社会の闇を描くディレクターになるんだよ…。
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あと後半の暴行シーン、あんなに詳細にやらなくてよくない?原作だと3コマで終わってるのに何であんなに尺とってるのか意味わかんない。なんかあのシーンだけで観なきゃよかった感倍率ドン!さらにドン!て感じだった。

とはいえ「つーても見たことないけど実写版デビ〇マンとか実写版進〇の巨人よりはマシなんじゃん?」と思っているのはここだけの秘密です。ていうか原作は超オススメなので読んでほしい。ただいま11巻が予約受付中だそうですが電書はまだっぽいんですよね…。

*1:作中の美空ファンの高校生たちが美空を呼ぶあだ名