女教師Aの小部屋R

あちこち行ったり観たり食べたり

オリジナル要素のドヤ感にいらっとする実写化『はぐれアイドル地獄変』

世の中の面白いものには「堂々と好きだと公言できるし人に勧めまくれる面白いもの」と「ちょっと声高には好きだと言いにくいけど仲間内でヒソヒソと面白いよねーと語るもの」がありますよね。高遠るい『はぐれアイドル地獄変』はまさに後者のマンガでその中でもぶっちぎりに面白くて、今一番新刊を楽しみにしているマンガです。表紙絵から察する内容に加えて本格的な格闘マンガの要素が盛られているのと、グラビアアイドルとかAVをネタとして扱う時にありがちな悪ノリがないのでそういうところのバランス感覚が良い人なんだろうなと思って読んでいるのです。

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というわけで実写映画になるというニュースが主演:南風原美空役の橋本梨奈さんの写真と共に流れてきたときは完全に乳神様*1…!(ただし身長は除く)て思ったんですよ。正直当たり役です。映画の脚本的には1巻の百人組手と4巻・5巻の池崎医師のエピソードアレンジという構成で前半はテレビの女性ディレクターが美空に密着取材をしている風の撮り方で後半はアクション映画っぽい、というのは面白いのです。

が。あちこちに映画オリジナル要素のえっとそれいります…?ていうところがあってですね。うわーきもちわるーいて感じなのと、豪島セーラ役の人がいやなぜそうした…みたいな感じだったので、レディースデーでみるならまあありかな…くらいな評価です。前半のドキュメンタリーを撮っているディレクターがネットでいうところのツイフェミっぽいかかれ方で、元ネタになっている牧原みどり(元着エログラドル、元AV女優、現在は撮る側でエロの鬼)からあり得ない改変なのがもにゃっとするのと、豪島セーラ役の人の殺陣がテンポ悪すぎて格闘やってる人に見えない&映画オリジナルのセリフがちょっとその意図がよくわからんですね…みたいな感じだったので。身長的にもカレン役の人と逆の方が良かったんじゃないかなあああとただの観客としては思いました。美空の原作設定の身長は無理としても、中の人の身長的に美空よりもセーラがだいぶ身長高いのおかしくないすかみたいな。
原作のみどりはこういう。これをどうやったらフェミニストかぶれ(悪意)の社会の闇を描くディレクターになるんだよ…。
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あと後半の暴行シーン、あんなに詳細にやらなくてよくない?原作だと3コマで終わってるのに何であんなに尺とってるのか意味わかんない。なんかあのシーンだけで観なきゃよかった感倍率ドン!さらにドン!て感じだった。

とはいえ「つーても見たことないけど実写版デビ〇マンとか実写版進〇の巨人よりはマシなんじゃん?」と思っているのはここだけの秘密です。ていうか原作は超オススメなので読んでほしい。ただいま11巻が予約受付中だそうですが電書はまだっぽいんですよね…。

*1:作中の美空ファンの高校生たちが美空を呼ぶあだ名