女教師Aの小部屋R

あちこち行ったり観たり食べたり

何を成すか

マーガレット・サッチャー−鉄の女の涙−」

もうちょっと邦題のサブタイトルはなんとかならなかったのかと小一時間問い詰めたいのですが、戸田御大なら仕方ないかーとあきらめたりしました。
見たのは近所のシネコンで。
最終日でもそこそこ人が入っていたのですが、開始15分で隣の人がいびきをかいて寝てどうしてやろうかと思いました。10分くらいでお目ざめになられたようですが。


なんかうすーくミソジニーがはりついてる感じがしました。でもそれを補ってあまりあるのがメリル・ストリープをはじめとする出演者たちの演技なわけです。
私はあんまり英語の発音とか字幕に頓着しない性質*1なのですが、それでもメリル・ストリープ演じるマーガレット・サッチャーの話す英語が最初はそんなにいいとこの出ではなくて、ボイストレーニングを受けた後はクイーンズ・イングリッシュになっているのだな、というのはわかります。つかアメリカ人なのにすげえ…!と思いました。
サッチャーの目線で描かれている映画なのですが、ラブロマンス要素は必要だったのかなあどうなのかなあと思わざるをえません。妻として母としての側面をもっと削ぎ落として政治家・サッチャーをがっつり描いても良かったんじゃないかしらと思うのです。若かりしころのサッチャー夫婦の情景はそれはそれでほほえましいけども。


リアルタイムのサッチャー認知症で幻覚にさいなまれたりもしているのですが、その彼女がいう「今は何をなすかより何であるかが大事になっている」というような台詞がずしんときました(what to beていうのを権力をもつ、と訳すのは意訳すぎやしませんかね…と思ったらやっぱり字幕は戸田さんなんですね、みたいな)

*1:なので映画好きの方がおっしゃるほど戸田奈津子さんの字幕も気にならなかったりしている