女教師Aの小部屋R

あちこち行ったり観たり食べたり

2022年にみたものメモ

映画館にいかないまま2022年上期が終わってしまった…おっおん。
みたものメモ。

宝塚
花組『元禄バロックロック』東宝
星組『ザ・ジェントル・ライアー』KAAT
月組『今夜ロマンス劇場で』東宝、新人公演配信
宙組『NEVER SAY GOODBYE』大劇楽配信、東宝
月組ブエノスアイレスの影』配信
雪組『夢介千両みやげ』東宝
星組『めぐり会いは再び next generation』大劇、東宝
その他『宝塚音楽学校 108期文化祭』バウホール

その他
OSK『春の踊り』新橋演舞場
『イントゥ・ザ・ウッズ』
『next to normal』クリエ

追い詰めているのは誰だ『ネクスト・トゥ・ノーマル』

初演はみてなかったのですが、去年あった瞳子(安蘭けい)さんのライブで聞いた曲が良かったので…。ですがAチームを2回というバランスの悪さであった。ていうかNチームチケットどうやってとればいいの???であるいやホント。あとはまあ毎年恒例だけど3月4月は予定があんまり読めないので観られただけ良しとしましょうって感じはあります。

www.tohostage.com

多分これは前情報を入れずに観に行く方がいいんだろうなーという気配がしていてその通りにしたんだけど、ダイアナが患っている病気の人が自分のどれくらいの近さにいるか、で受け止め方が違う作品だよなあという気持ちでしんどくなってしまった。曲は好きだけど。なんなら実況CDが欲しい。
Aチームはダン演じる岡田浩暉さんが自分で「諸悪の根源」てパンフレットで言ってるのでそれがわかりやすく出てるなあという印象はあります。でもああいう人いるよねーわかるー。2幕で都合のいい自分たちの歴史をつくり上げようとするところとかザ・モラ男ってかんじだったので、渡辺大輔さんがどんなダンだったのか(なぜなら最近見た渡辺さんが連続でクズい男性だったので)が千秋楽間際になって気になってくるっていう…。あと色遣いが意図的で予備知識なくても赤と青はこういうことだな、ていうのがわかるのがいい。

型を破るつもりなら型を習得しないといけないっていう例のアレ『イントゥ・ザ・ウッズ』

開幕してあんまりにツイッターに悪い評判しか流れてこなくていっそ気になってみてきました(趣味が悪いな!)これまでもミュージカル初挑戦というかそもそも舞台が初挑戦!みたいな人をメインに据えて事故った例ってあると思うんですけど、それとはどうもちがうな…という感触でした。

 

パン屋の夫妻は子どもが授からない理由が隣に住んでいる魔女の呪いだと知って、その呪いをとくために必要なアイテムを集めるが…という出だしで、今では定番となってるようなおとぎ話の登場人物がクロスオーバーする作品。出てくるのはジャックの豆の木、赤ずきん、シンデレラ、ラプンツェル。オリジナルのキャラクターは前述のパン屋の夫妻と魔女と、あとはストーリーテラーの男性くらいでは?という感じでまあまあオタクならなじみがある感じの構成の物語っすね…という印象なわけです。パン屋がかけられた呪いは親の因果が子に報うってやつなのでその辺もおとぎ話っぽさあるなあという感じだし、おとぎ話の登場人物が実際の話と違う行動をしたらみたいなのも2022年の今となっては馴染みのある展開なので、それはいいとして(そもそも1987年初演の作品ですし)問題はこれがミュージカルなのにミュージカルやったことない人をメインキャストに何人か据えちゃったってところなんですよ。演出家なにしてんのですよ。それぞれ役者としてのキャリアはあるんだろうな、という感じなので所作とか立ち姿はいい感じなのに歌うとぶち壊しというか…歌うための発声と芝居の発声て違うじゃないですか。それが出来ていない人をメインにおいてお金をとる興行を打つって無理があるのでは…と思いながらみました。魔女役のだいもん(望海風斗さん)は自由自在に舞台をがっつり支配してたけど、例えばシンデレラは旋律の正解がわからないまま終わったし、パン屋の夫妻もやけくそなのかな…?くらいの歌なわけですよ頑張ってるのはわかるんですけど。これならいっそパン屋の夫妻は歌わずに台詞だけで芝居をまわして(おとぎ話の登場人物ではない普通の人だからうたわない、みたいな理屈がつけられなくもないじゃん)シンデレラはもう一人のシンデレラが歌う、みたいなんでもいけたんでは…いやシンデレラなんでいきなり分裂してんのかよくわかんないけど宝塚版『風と共に去りぬ』に出てくるスカーレットの影みたいな感じと思えばまあいいわけだし…。ソンドハイムの楽曲、簡単ではないと思うけどちゃんとレッスン積んでる人なら歌えるんじゃん…ということは今までのブロードウェイとか映画化とかでわかってることなので。

 

王子二人の歌う「アゴニー」とかものすごく耳に残って次の週わりと脳内で再生されたのにもったいねーな…という感じでした。ミュージカルの演出家はちゃんとミュージカルの演出してほしい。キャスト発表になったくらいのネット記事でもはや普通のミュージカルではない、みたいなことがかかれてて「そもそも普通のミュージカルとは…」みたいな気持ちになったんだけど、普通のミュージカルができるようになってからそうじゃないことをしてほしいですよ。

 

以下ぽつぽつと思ったこと。

赤ずきん役の羽野晶紀さんがけっこうガチャっとした声でそのまま歌いはじめて最後までそれで通してた。かなりのどに負担かかりそうだけどあれすごいな。しかし赤ずきんのやさぐれっぷりはあそこまでやらんでもよかったんじゃないのかなあ。やや悪意っていうかミソジニーを感じる…

・だいもんはむっちゃだいもんだった。本領発揮ですわ!(関西弁語尾のわ)みたいに生き生きしてたけどこれでいいのか問い詰めたい気持ちはある

・シンデレラの継母・義姉チームはおさすが。久しぶりにワタさん(湖月わたるさん)の美脚が拝めてうれしかったです

・王子の片方なんか見たことある人だな…と思ったら『ウエイトレス』でアールをやっていた渡辺大輔さんだった。なるほどクズい…(褒めてる)

ストーリーテラーが退場しちゃったらオチがどうなるか、という話でもある気がする

・麻美れいさんの巨人の妻は声だけなのにむっちゃ巨人ぽかったけど、録音(同時期に別箱出てるし録音だよね?)でやるくらいなら別の人、たとえばスイングの誰かが影ナレやっても面白かったんじゃないのかなあというような気がしている

よりそう影『蜘蛛女のキス』

東京芸術劇場で。瞳子安蘭けい)さんの芸能生活30周年ディナーショーでタイトル曲はやってて、むっちゃええやん!て思っていたのにFC先行申込みをうっかり逃してしまい、別口でチケットをあわててとりました。予備知識ほぼゼロで鑑賞。

刑務所の描写がひどくて(人権なにそれ的なところとかがな)まあ前時代的といえば石丸幹二さん演じるモリーナも昭和のオカマ感…ていう方向性のキャラだったんですが原作がまあそういう細かいカテゴライズはない、みたいな時代なのであれはあれでありだなという気がします。性同一性違和はうすめで男子が好き、本人に乙女が内蔵されてる、という印象。で、ヴァレンティンも若さのほうがばーんと前にでてくるなあというか、レジスタンスの中でカリスマとして先頭をぶっちぎってるっていうよりはちょっとのぼせあがってる若者、感があったんですよね。これぞブルジョワでございみたいなマルタとつきあってるし…ていうか顔がいいからかな可愛いよね小南さん。

瞳子さんはさいきんお母さんとかできる妻とか普通の人が続いてたんだけど、蜘蛛女はひっさしぶりに人外で大変よろしゅうございました…あと白燕尾がおがめて成仏しました。

熱狂は、つくれる『アルトロ・ウィの興隆』

よく考えたら舞台の草なぎくんを観るのは☆矢ミュージカル以来では…???(ていうかみたことあるんかっていう)というわけでTLで言及する人がちらほらいた舞台の再演をみてきましたいろいろ鑑みてKAATで。豊洲の時期は正直日程が読めなくてね…センターじゃなかった共通テストもあるしね…。

普段みている舞台と音圧がだいぶ違うのと、内容的に疲弊する感じだったんだけど、普段わりと熱狂を煽ってゆくタイプの芝居をみているせいかイマイチのれないまま幕が降りてしまったというか、元々の事情があるんで設定がドイツ→シカゴになってるのは仕方ないんだけどそれを今そのままの演出でやるのもなーみたいな気持ちがちょっとある。シカゴと言えばギャングだけどさあ。主人公のウィはかっこよく、さすが元アイドルというか三階席までばしばし目線は飛んでくるし、ダンスもキレキレだし、たしかにカリスマとして練り上げてきてるなって印象でした。あとはまあ一階前方でみたらのまれるよねーこれ。ラストのモノローグは元々あるものなんだそうですし、まあこれがないとどうとでもとれるなというラストなんだけどそれでも蛇足では?感が否めなくてのりきれなかった感が決定的になっちゃったなーと思いました。国旗を使った演出はとてもわかりやすくて嫌いじゃないです。

とはいえ、白井晃の演出の舞台ははじめてみるのに「あ、なんかこの演出の感じむっちゃ白井晃!」て思ったのが自分の中では面白かったです。多分高校生の時に同級生が遊◎機械について語ってたのをきかされたせいだと思う…刷り込みっておそろしいな。

はてなブログ10周年特別お題「はてなブロガーに10の質問」

〇〇へ●●の質問系にはあらがえないインターネッツ老人会の人間である…最初100質かと思って身構えてしまった。

ブログ名もしくはハンドルネームの由来は?

ブログ名はあざとい日記名にしようと思ってつけました。んではてなダイアリで使ってたのをブログにもってきたのでリターンズみたいなきもちでRがついてる。ハンドルネームは本名をひらがなにひらいただけ。高校まではペンネームっぽいペンネームをつかっていたんだけど、高校卒業目前に一部の同級生の間であだ名もその名前でその辺で呼ばれて平気な名前にしといた方がいいなブームがきていんたーねっつデビューと共にハンドルネームは無難なところにしとこうと思ってこれに。

はてなブログを始めたきっかけは?

はてなダイアリを使っていたのでそのまま移行組。

自分で書いたお気に入りの1記事はある?あるならどんな記事?

お気に入りっていうかアクセス数が多くてまあまあがんばったな、ていうのはこれ。だいたい今でも学生に浴衣の着付けを相談されたらこういうことを答えてるので。
夏に浴衣を着たいあなたのための暑さ対策メモ - 女教師Aの小部屋R

ブログを書きたくなるのはどんなとき?

ツイッターでおさまらない話をしたい時。

下書きに保存された記事は何記事? あるならどんなテーマの記事?

3記事。映画の感想をかこうとしたのと、台湾で学食に行ったネタと、リアルタイム祖父の葬儀に行くよネタ。どれもちょっともうこのまま公開しない気がしている。

自分の記事を読み返すことはある?

あるある。そもそも自分のためのメモも兼ねてるので検索して読むし。

好きなはてなブロガーは?

実はあまりはてなブログのみを読んでいる人はいなくて、ツイッターでこの人面白いなって思ってブログ書いてたらよむ、みたいな感じなので答えがない。

はてなブログに一言メッセージを伝えるなら?

安定したサービスでたすかっています。広告がえぐくないのもありがたい。

10年前は何してた?

学生やってた。あと年に2回ニューヨークに行ってた。

この10年を一言でまとめると?

好きなことばかりしてる。

授乳スイッチの刷り込みと名付けの怖さについて『モロッコ、彼女達の朝』

行きやすい映画館での公開が終わってしまうのであわてて『モロッコ、彼女達の朝』をみた。TOHOシネマズシャンテスクリーン3。そもそもBSニュースで紹介されて知ったので公開からだいぶ時間がたってたんですよね。

 

ロッコの旧市街を舞台に臨月(だと思う)未婚の妊婦サミアと、パン屋を営むシングルマザーアブラの交流を描く物語。サミアは仕事を探していて映画冒頭で美容師の職につけるかと思ったらダメで、いきなり未婚の妊婦への風当たりの強さを描いているわけだけど、日本も大差ないなみたいなところがありますね。アブラは夫を事故で亡くしているんだけど一人娘のワルダを育てていて、パン屋には近所の人が買いに来ていてどう考えてもアブラ目当てだなっていう独身(多分)男性にはやや塩対応をしつつまあまあうまくやってる、みたいな。

 

細かい話をすっ飛ばすとサミアは子どもを産んだら養子に出すつもりでいるから名前を付けたくないし、名前を付けたら離れがたくなると思っているし、授乳し始めたら自分に母親スイッチが入ってしまうということを恐れているような印象をうけました。なんかこういう母親スイッチみたいなのって各所にあると思われてるよなーというようなことを考えながらみました。ラストはどう転ぶかわからない終わり方だけど、どっちかに決めてないのもいいのではというか。